オートドレンとは?手動との違い・種類を解説

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2024/02/14

オートドレンとは?手動との違い・種類を解説

エアコンプレッサーの運用において、圧縮空気中の不要な水分(ドレン)を適切に管理することは、エアコンプレッサーの効率性と性能にとって不可欠な要素です。

今回は、オートドレンに焦点を当てて、その機能、種類、そして手動ドレンとの比較を詳しく解説していきます。

 

オートドレンとは?

オートドレンとは、エアコンプレッサーの圧縮空気から発生するドレン(不要な水分)を自動的に排出する装置のことです。オートドレンは、圧力、水分レベル、または設定された時間間隔などに基づいて自動的に開閉するバルブを備えています。
 
エアコンプレッサーでは、空気を圧縮する過程で空気中の水分が凝縮され、この水分が冷えると凝縮水として集まります。この凝縮水がドレンとなりますが、ドレンを定期的に排出しないと、配管の腐食や機器の故障、さらには圧縮空気を用いて加工する製品品質の低下にもつながる可能性があるでしょう。
 
オートドレンの自動開閉機能は、手動での排水作業を不要にして、ドレンの継続的な監視や保守作業を軽減できます。特に大規模な産業設備では、ドレンの排出に多大な作業時間がかかるので、オートドレンを用いることでその労力を大幅に削減できるのです。
 
さらに、オートドレンは最適な排水タイミングを自動で判断することも可能なので、エネルギー効率の向上にも貢献します。たとえば、タイマー制御式のオートドレンだと、1日に何回排水するかを正確に設定できるので、圧縮空気の不必要な損失がありません。
 
一部のオートドレンには、手動フラッシュが装備されているものもあり、特に高湿度や多湿環境での使用において、ドレン排出の頻度を高めたいときなどに有効活用されています。

 
 

オートドレンと手動ドレンの違い

オートドレンと手動ドレンの違い

 

オートドレンと手動ドレンの主な違いは、操作方法と効率性にあります。手動ドレンはどうしても物理的な介入が必要で、圧縮空気システムの最下部に設置されたドレン排出装置を定期的に手動で開閉する必要があります。
 
そのため、運用者が日によって異なる湿度レベルや使用頻度に応じて適切に操作をする必要があります。たとえば、特に湿度が高い日には、1日のうち手動で数回水分の排出が必要です。
 
一方で、オートドレンは圧縮空気の水分レベルに基づいて、自動的にドレンを排出します。自動化されているので、人的なミスで排出を忘れることを防げ、タンクの腐食等の品質的な問題を起こすリスクを大幅に減少できます。
 
さらに、オートドレンの使用により、保守作業の負担が軽減され、システムのダウンタイムが削減されるので、生産性の向上も可能です。特に24時間稼働する大規模な工業施設や、高湿度環境にある施設では生産性の工場が顕著です。

 
 

オートドレンの種類

オートドレンには主に以下3つの種類があります。
 
 ・タイマー式
 ・フロート式
 ・センサー式

 
 

タイマー式

タイマー式

 

タイマー式のオートドレンとは、設定された間隔で自動的に凝縮水を排出するタイプです。タイマー式のオートドレンは、凝縮水の蓄積が比較的一定となる用途に適していますが、時間によって凝縮水のレベルが変動するような用途では使いにくいというデメリットがあります。
 
タイマー式オートドレンのおすすめはこちら

 
 

フロート式

フロート式のオートドレンとは、 凝縮水のレベルが特定の閾値に達すると弁を開放して、そのレベルが下がると弁を閉じるタイプです。フロート式のオートドレンは、凝縮水の発生具合にタイムリーに対応できるろいうメリットがある一方で、フロートのメカニズムを長期間に渡って維持するためのメンテナンスが必要となります。

 
 

センサー式

センサー式

 

センサー式のオートドレン:とは、センサーを使用して凝縮水レベルを検出し、電子的にバルブの開閉を制御するタイプです。センサー式のオートドレンは、特定の排水サイクルや条件に対して、あらかじめプログラムで対応できるので、正確かつカスタマイズされた制御を実現可能です。
 
しかし、タイマー式やフロート式よりも高価になってしまうほか、制御システムを組みこむ必要があることがデメリットとなります。
 
センサー式オートドレンのおすすめはこちら

 
 

オートドレンの選び方

オートドレンの選び方

 

オートドレンの選択においては、いくつかの要因を考慮する必要があります。
 
 ・電源の有無
 ・凝縮水の時間変化
 ・ドレンバルブのタイプ
 ・動作圧力と温度
 ・接続サイズとタイプ
 ・コスト
 
たとえば、圧縮機が電源から離れた場所にある場合は、無電源でも動作できるフロート式がおすすめです。凝縮水の蓄積が比較的一定であれば、タイマー式またはフロート式が適しているでしょう。
 
ドレンが油分等の汚染物質を含む場合は、フロート式のようなメカニカルなタイプよりは、電気的に制御できるセンサー式のオートドレンを選択することが望ましいでしょう。

 
 

まとめ

まとめ

 

オートドレンは、エアコンプレッサーシステムの効率性と信頼性を向上させる重要な要素です。タイマー式、フロート式、センサー式という異なるタイプがあり、それぞれのシステムの特定のニーズに合わせて適切に選択することが重要です。
 
なお、エアコンプレッサー関連の製品を取り扱う専門サイト「A&Cダイレクト」では、オートドレン機能のついたフィルタを多数取り扱っています。
 
オートドレンについて、専門的なサポートが必要な場合は、A&Cダイレクトまでお問い合わせください。エアコンプレッサー関連機器のプロがお客様のお悩みを解決いたします。
 
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