三相200Vとは?業務用エアコンプレッサーの電源の違いを解説

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2024/02/14

三相200Vとは?業務用エアコンプレッサーの電源の違いを解説

業務用の電気機器を使用する際に重要となるのが、電圧や配電方式に関する基本的な知識です。

今回は、日本で広く用いられる100Vと200Vの電圧の違い、一般家庭と業務用で異なる「単相」と「三相」の配電方式の特徴について詳しく解説していきます。

 

100Vと200Vの違い

電気が持つ「押し出す力」のことを電圧といい、日本では一般的に100Vと200Vの電圧が用いられています。日本の一般家庭で主流となっている電圧は100Vで、100Vはその安全性と利便性から、テレビや照明器具、掃除機など標準的な家電製品に広く使われている電圧です。
 
一般的に100Vは、最大で約1500Wまでの電力を消費する家電製品に対応しています。使用範囲を1500Wまでにすることで、日常の家庭用電化製品を安全かつ効率的に使用することが可能にしているのです。
 
一方で、200Vはより高い電力を必要とする家電製品に使われる電圧です。たとえばIHクッキングヒーターや大型エアコン、電気温水器などに用いられています。200Vはより大きなエネルギーを短時間で供給する必要がある場面で用いられ、一般的に3000W以上の電力を必要とする製品で使用されています。
 
しかし、200Vの使用には注意が必要です。たとえば、既存の配線が100V仕様の家庭で200Vの家電を使用する場合、適切な電流の流れを確保し、過負荷による危険を防ぐために専門的な電気工事が必要になります。また、200Vの電気設備は、100Vに比べて感電や火災などのリスクが高まるため、安全対策にも特に注意が必要です。

 
 

単相・三相の違い

単相・三相の違い

 

「単相」と「三相」とは、それぞれ異なる用途と特性を持つ電気配電方式です。
 
「単相」は、主に一般家庭で用いられ、2本または3本の電線を使って100Vまたは200Vの電圧で電力を供給します。具体的には、単相2線式では2本の電線を使用し、100Vの電圧を供給します。一方、単相3線式では3本の電線を用い、100Vまたは200Vの電圧を供給可能です。単相2線式は古い建物に多く見られ、新しい建築では主に単相3線式が採用されています。たとえば、通常の家庭用コンセントの電力容量は、単相3線式で15Aから20Aの範囲、消費電力では1500W〜2000Wの電力を供給可能です。
 
一方、「三相」は業務用や工業用の大型電気機器に適した配線で、3本の電線を使って200Vの電圧を供給します。三相配電の特徴は、単相配電と比較して、少ない電流でより高い電力を得られることです。そのため、大規模な工場や機械設備、商業施設での効率的な電力消費を実現可能です。
 
たとえば、大型の工業用モーターやエアコンプレッサーは、数キロワットから数十キロワットの電力を必要とするため、これらの機器には三相配電が適しています。しかし、三相配電の設置や維持には専門的な知識が必要であり、設計や安全管理には十分な配慮が求められます。

 
 

業務用エアコンプレッサーで一般的なのは三相200V【そのメリットは?】

業務用エアコンプレッサーで一般的なのは三相200V【そのメリットは?】

 

業務用エアコンプレッサーの動力源としては、三相200Vの使用が一般的です。よく用いられる業務用エアコンプレッサーでは、大きなものだと25馬力(約18.6kW)以上の電力を必要とします。
 
エアコンプレッサーには、連続して高い負荷がかかる環境で使用されることが多く、安定した電力供給が不可欠です。三相200Vだと、単相配電と比較して大量の電力をより効率的に、かつ均一に供給できるので、コンプレッサーに搭載されている電気モーターを連続して運転させるのに有効です。
 
さらに、三相200Vのシステムは電流の流れが均等に分配されるため、電気損失が少なく、全体的なエネルギー効率の向上が期待できます。これは、長期的に見ると、電気料金の節約にもつながるでしょう。一方で、三相200Vシステムの導入には、専門的な電気工事と保守・管理が必要となるので、運用コストの面では単相式よりも高くつくケースもあります。

 
 

まとめ

まとめ

 

業務用エアコンプレッサーのような大型機器を扱う際には、三相200Vの利用が不可欠です。
 
A&Cダイレクトでは、業務用エアコンプレッサーの販売だけでなく、搬入・電気工事・配管工事までワンストップで承ることが可能です。エアコンプレッサーについて、専門的なサポートが必要な場合は、A&Cダイレクトまでお問い合わせください。エアコンプレッサーのプロがお客様のお悩みを解決いたします。
 
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