圧縮空気の湿度が高くなる理由【水分を取るのにおすすめの方法】

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2024/05/22

圧縮空気の湿度が高くなる理由【水分を取るのにおすすめの方法】

エアコンプレッサーで生成される圧縮空気で課題となることの一つが湿度です。

 

今回は圧縮空気の湿度が高くなってしまう理由と対策について解説していきます。

 

 

圧縮空気に含まれる水分は通常の空気よりも多くなる

圧縮空気に含まれる水分は通常の空気よりも多くなる

 

圧縮空気に含まれる水分は通常よりも多くなります。

 

大気中に含まれる水分は圧力がかかると気体(水蒸気)から液体(水)に変化してしまいます。エアコンプレッサーが空気を吸い込み圧縮すると、空気の体積が小さくなるのに空気の中に含まれる水分量が一定のままなので、水蒸気のまま保持できなくなるからです。

 

たとえば、空気を1/8を圧縮すると、水分の密度は通常の8倍となります。このように水蒸気の状態を保持できなくなると、水蒸気が凝結して液体の水が形成されるのです。

 

また、1200L/minの吐出空気量があるエアコンプレッサーの場合、1日で約24Lの水を吸い込むとされています。これだけの水を含む空気が毎日圧縮されるので、圧縮空気の湿度は高い状態が維持されることになります。

 

 

圧縮空気の水分を除去しないと起こる問題

圧縮空気の水分を除去しないと起こる問題

 

圧縮空気の水分を除去しないと、エアコンプレッサーから出てくる水が問題を引き起こします。
このエアコンプレッサーから出てくる水のことをドレンと呼びます。

 

ドレンは空気が圧縮されることで生まれるものなので、エアコンプレッサーから水が排出されても欠陥ではありません。
しかし、排出されたドレンを適切に処理できなかったり、ドレンの量が多くなったりすると、さまざまな問題を引き起こしてしまいます。

 

水分のほかにドレンに含まれるのが不純物です。たとえば、給油式コンプレッサーの場合、潤滑油が微量にドレンの中に混入します。
レシプロコンプレッサーの場合、1m3あたりに含まれる油分は約0.06ccです。実際に排出されたドレンを集めると、油分が分離して浮き上がる浮上油、時間を置いて徐々に浮上してくる分散油、ドレン水と油が混ざって乳化したエマルジョン水などが見られます。

 

そのほかにドレンに含まれる汚染物質として挙げられるのが、塵、金属粒子などのコンプレッサー内部や空気中から来るものです。

 

このような微量な油分や汚染物質を含むドレンが排出されると、環境に悪影響を及ぼす可能性があります。近年は企業コンプライアンスの観点から、ドレン水が環境規制に抵触しないように留意することも重要となっています。
そこで必要となるのが、圧縮空気の水分を除去するための工夫です。

 

 

圧縮空気の水分を除去する方法

圧縮空気の水分を除去する方法

 

圧縮空気の水分を取り除くのに最適な方法がエアドライヤの利用です。

 

エアドライヤには冷凍式と乾燥剤ヒートレス式があります。それぞれ詳細を解説していきます。

 

 

冷凍式ドライヤ

冷凍式ドライヤとは、圧縮空気を冷却させて凝縮水を生み出すことで、空気中の水分を取り除くタイプのドライヤです。

 

圧縮空気を低温にすると凝縮水が発生するので、この凝縮水の段階で水をコンプレッサーや配管の外部に排出できます。
凝縮水にして水分を取り除いたあとに空気を再加熱することで、乾燥した圧縮空気へと生まれ変わるのです。一般的な冷凍式ドライヤの場合、小型冷蔵庫を使用して圧縮空気を約10℃程度まで冷却します。

 

 

乾燥剤ヒートレス式ドライヤ

乾燥剤ヒートレス式ドライヤとは、乾燥剤を使用して圧縮空気から水分を除去するドライヤです。

 

ドライヤから出る熱風を乾燥剤に吹き付けながら供給することで、圧縮空気内の水分を乾燥剤の表面に付着できます。
乾燥剤ヒートレス式ドライヤを使うと、圧力下露点を-20℃~-40℃(0.69MPaだと大気圧露点は-41.5℃~58.0℃)の範囲の超乾燥エアーを供給することが可能です。
加熱源を必要としないのでコンパクトにできますが、空気のロスが大きいので省エネを追求したいときには適しません。

 

 

エアドライヤを選ぶならA&Cダイレクト

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圧縮空気はどうしても小さな体積の中に大量の水分を含んでしまいます。これは物理現象のため避けられません。しかし、適切なエアドライヤを利用することで圧縮空気の水分を除去できるようになります。

 

株式会社A&Cサービスが運営する通販サイト「A&Cダイレクト」では、40種類以上のエアドライヤを取り扱っています。

 

圧縮空気の除湿対策でお困りの方は、ぜひ「A&Cダイレクト」のサイトをご覧ください。ご不明な点があれば、「お問い合わせフォーム」または「お電話」にてお問い合わせいただければ、当社のスタッフがすぐに対応いたします。

 

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