オイルフリーコンプレッサーを使用する場面は?

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2024/05/22

オイルフリーコンプレッサーを使用する場面は?

エアコンプレッサーには、大きくわけて給油式とオイルフリー式の2つがあります。

 

今回はオイルフリーコンプレッサーを使用する場面について、詳しく解説していきます。

 

 

オイルフリーコンプレッサーの動作原理は?

オイルフリーコンプレッサーの動作原理は?

 

オイルフリーコンプレッサーは、内部部品の潤滑にオイルを使用しないことが最大の特徴です。給油式が潤滑油を使って内部の摺動部品を保護しているのとは対照的です。

 

オイルフリーコンプレッサーの内部部品には、高度な素材や特殊なコーティングが施された部品が使用されています。その結果、潤滑油を使わずに摩擦を低減でき、部品の耐久性を保てるようにしています。給油式と異なり運用時のオイル交換や廃棄が不要となるので、メンテナンスの頻度は給油式に比べて少なくなります。

 

オイルフリーコンプレッサーは、給油なしで内部部品を摺動できることから、圧縮空気を100%オイルフリーにすることが可能です。そのため、食品加工、医薬品製造、精密機械塗装など、油分を含まない高水準のエア品質が求められる場面で使われています。特に食品産業では厳格な基準に沿った製造プロセスが要求されますが、オイルフリーコンプレッサーはその要求を満たす要素の1つとなっているのです。

 

 

エア品質を表すISO 8573-1のクラス

エア品質を表すISO 8573-1のクラス

 

圧縮空気の品質を示す基準として、 国際規格であるISO規格があります。ISOでは汚染物質別に圧縮空気の等級を規定しています。最も厳しい等級はClass 0で、そこから1、2、3と数字が上がるにしたがって品質レベルは低下していきます。

 

Classごとに固体粒子の最大粒子数、圧力露点、オイル総濃度が定義されていて、Class1までは数字で明確に定義されていて、Class 0はClass1よりも厳しい条件で、設備の供給者が定義できるようになっています。

 

具体的な基準は、下表のとおりです。

 

固体粒子
1m3あたりの最大粒子数
湿度および水分 オイル
Class 0.1μm < d ≤ 0.5μm 0.5μm < d ≤ 1.0μm 1.0μm < d ≤ 5.0μm 圧力露点℃ 総濃度mg/m3
0 等級1より厳しい条件で設備の供給者が指定する
1 ≤ 20,000 ≤ 400 ≤ 10 ≤ -70 ≤ 0.01
2 ≤ 20,000 ≤ 6,000 ≤ 100 ≤ -40 ≤ 0.1
3 ≤ 90,000 ≤ 1,000 ≤ -20 ≤ 1
4 ≤ 10,000 ≤ +3 ≤ 5
5 ≤ 100,000 ≤ +7 > 5
6 ≤ +10 -/td>

 

食品や飲料など厳格な品質が要求される場面では、Class 0の基準が求められます。

 

 

適切なオイルフリーコンプレッサーの選び方

適切なオイルフリーコンプレッサーの選び方

 

オイルフリーコンプレッサーを選ぶ際には、以下3つのポイントが重要です。

 

●圧縮方式
●吐出空気量
●吐出空気圧力

 

それぞれ詳細を見ていきましょう。

 

 

圧縮方式

1つめのポイントは圧縮方式です。オイルフリーエアコンプレッサーの圧縮方式には、「レシプロ式」と「スクロール式」があります。

 

レシプロ式とは、シリンダ内部のピストンの往復運動によって、圧縮室の容積を変化させて空気を圧縮するコンプレッサーです。レシプロ式は構造がシンプルなので安価に導入できるメリットがありますが、音や振動の大きさがデメリットです。このデメリットを解消する方法として、レシプロ式を外箱で囲ったパッケージレシプロの選択が挙げられます。

 

スクロール式とは、インボリュート曲線で構成されたラップに仕切られた空間の容積変化により圧縮するコンプレッサーです。イニシャルコストはレシプロ式よりも高くなってしまいますが、静音性に優れていて、小形クラスのコンプレッサーとしては最も効率の高いタイプとなっています。

 

 

吐出空気量

次に重要なスペックとなるのが、吐出空気量です。

 

吐出空気量は、コンプレッサーに接続されるすべての機器が必要とする空気量の合計を目安にします。

 

たとえば、エアインパクトレンチで300L/min、エアサンダーで200L/min、エアドリル200L/minでの空気を消費する場合は、合計で700L/minの空気消費量が必要となります。しかし、一般的には20%以上の余裕を持つことが望ましいとされているので、実際には840L/min以上の吐出空気量を持つエアコンプレッサーが理想といえます。

 

 

吐出空気圧力

吐出空気圧力は、接続するエアツールの仕様によって変わってきます。

 

まずはエアツールが必要とする空気圧を特定することが大事です。エアツールを複数使う場合は、使用するエアツールの中で最も使用圧力の高いものに合わせます。

 

ただし、配管等での圧力損失は考慮に入れておく必要があり、実際には少し余裕を持たせてエアコンプレッサーを選定するのが望ましいでしょう。

 

 

オイルフリーコンプレッサーを選ぶならA&Cダイレクト

オイルフリーコンプレッサーを選ぶならA&Cダイレクト

 

オイルフリーコンプレッサーは、高品質なエアが求められる場面で必須となるエアコンプレッサーです。

 

株式会社A&Cサービスが運営する通販サイト「A&Cダイレクト」では、高品質なエアを供給できるコンプレッサーを多数取り扱っています。

 

コンプレッサー選びでお困りの方は、ぜひ「A&Cダイレクト」のサイトをご覧ください。ご不明な点があれば、「お問い合わせフォーム」または「お電話」にてお問い合わせいただければ、当社のスタッフがすぐに対応いたします。

 

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