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2024/10/16
オイルフリーコンプレッサーのメンテナンス方法は?
オイルフリー式エアコンプレッサーは、特に空気品質が重要視される場面で広く活用されています。しかし、適切な点検・メンテナンスをしながら運用しないと、その性能と寿命に大きな影響を与えてしまいます。今回は、オイルフリー式エアコンプレッサーのメンテナンス方法について解説していきます。
オイルフリーと給油式の違いは?
オイルフリーコンプレッサーと給油式コンプレッサーの最大の違いは、内部での潤滑方法にあります。それぞれの特徴をよりわかりやすくするために、表で解説していきます。
特徴 | オイルフリー | 給油式 |
潤滑方法 | 内部の潤滑にオイルを使用しません。 代わりに、特殊な自己潤滑性材料(例: テフロンなど)を使用して 部品の摩擦を減少させます。 |
オイルを利用して内部部品の潤滑を行います。 これにより、高い耐久性と安定した性能を維持します。 |
エアー品質 | クリーンエアー、オイルミストなし | オイルミスト含有 |
用途 | 食品、医療、塗装など高品質なエアが必要な場面 | 左記以外の一般的な工業用と、機械作動用など |
構造の複雑さ | 複雑 | シンプル |
メンテナンスの頻度 | 比較的少ない | 比較的多い、定期的なオイル交換が必要 |
初期コスト | 比較的高い | 比較的安い |
オイルフリーコンプレッサーは、その設計上、内部部品の潤滑にオイルを使用しないことが最大の特徴です。そのため、食品加工、医薬品製造、精密機械塗装など、高水準のエア品質が求められる場面で使われます。
オイルフリーコンプレッサーは通常、高度な素材や特殊なコーティングが施された部品を使用しています。これにより、潤滑油を必要とせずに摩擦を低減し、部品の耐久性を保てるようにしているのです。そのため、運用時のオイル交換や廃棄が不要となるので、日常点検の項目は給油式に比べて少なくなります。一方で、オイルフリーコンプレッサーは特殊な部品や技術を使用しているため、定期的なメンテナンスや部品交換の際に特別な注意が必要となることがあります。
給油式エアコンプレッサーは、オイルを利用して内部部品の潤滑をすることで、金属部品間の摩擦を効果的に低減し、長期間にわたる耐久性と安定性を実現するタイプです。特に連続稼働が求められる工業用途やエアツールの駆動などに最適な方式です。
給油式コンプレッサーでは、圧縮エアに微量なオイルミストが含まれるので、エア品質の優先順位が必ずしも高くない一般的な工業用途では積極的に利用されています。給油式コンプレッサーの場合、オイルフリーコンプレッサーのように内部に特殊な部品を使っていないため、製造コストが安価に抑えられています。
給油式コンプレッサーの日常的な点検は、オイルフリーコンプレッサーよりも多くなります。給油式コンプレッサーは、潤滑油が使われるので、常にオイルレベルを確認し、オイルフィルターの清掃や交換、エアフィルターのメンテナンスなどのケアが必要となるからです。
オイルフリーコンプレッサーを長持ちさせる日常点検
オイルフリーコンプレッサーの性能を長期間にわたって維持するためには、日常点検が不可欠です。ここでは、日常点検の例を解説していきます。
●異音や異臭のチェック:異常な音や臭いがしないか確認します。異音や異臭は内部部品の摩耗や故障を示している可能性があり、早急な対応が必要です。
●圧力の確認:コンプレッサーが正常に圧縮空気を生成しているか、設定通りの圧力を維持しているかを確認します。圧力が低下している場合は、エア漏れや部品の故障が考えられます。
●ドレンの点検:エアコンプレッサーでは、空気タンク、ドライヤー、配管などさまざまなところでドレンが発生します。ドレンの排出を怠ると、空気タンクの中にサビや腐食を生じたり、エアにドレンが混ざったりして、コンプレッサーが故障する原因にもなります。
●フィルターの清掃:吸込みフィルターは圧縮機本体に粉塵を吸込ませない働きと消音の役目をしており、粉塵が吸い込まれるとシリンダー、ピストンリングの異常摩耗、摺動部のトラブルの原因になります。設置環境にもよりますが定期的(一般的には月一回程度)にエアブロー等の清掃を行うことで空気量減少や寿命低下を防ぎます。
●ボルト・ナット・ネジ類の緩み確認:締結部品の緩みを確認し、緩んでいる場合は工具にて増し締めをします。
オイルフリーコンプレッサーのメンテナンス方法
オイルフリーコンプレッサーのメンテナンスは、長期的な性能維持と故障予防に不可欠です。ここでは、メンテナンスにおいて特に重視すべきポイントをご紹介します。
●電装品の確認:接点の荒れ、電動機の絶縁抵抗などを確認し、不具合があれば部品を交換します。
●配管部品やチューブの確認:配管部品の劣化やゴムチューブ硬化、ひび割れなどを確認し、異常があれば部品を交換します。
●Oリングやパッキンの確認:Oリングやパッキンの弾力性を確認し、異常が見られたら部品を交換します。
●各部の動作確認:スイッチやバルブ、安全弁など、コンプレッサーの各部が正常に機能しているかをチェックします。特に安全弁は、過圧がかかった際に重要な役割を果たすため、定期的な確認が必要です。不具合がある場合は部品を交換します。
これらのメンテナンス作業を適切に実施することで、オイルフリーコンプレッサーの性能を維持し、長期間にわたって安定した運用できるようになります。
メンテナンスの手間を軽減したいならサブスクも検討しよう
エアコンプレッサーに異常が出ると、工場の稼働に影響が出てしまい、納期どおりに製品を作れなくなるなどの問題を引き起こしてしまいます。そのため、エアコンプレッサーは定期的にメンテナンスすることが不可欠です。
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