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2023/01/11
コンプレッサーのエアドライヤとは?仕組み・選び方を解説
エアコンプレッサーを利用する際に重要な役割を果たすのが、エアドライヤです。家庭用のコンプレッサーで必要とされるケースは少ないですが、エア駆動の機械を動かすなどの産業用途においては、エアドライヤは必需品となっています。今回は、エアコンプレッサーに使うエアドライヤについて詳細を解説していきます。
エアドライヤとは?
エアドライヤは、その名の通り、圧縮された空気を乾燥させるための機器です。エアコンプレッサーが吸い込んで圧縮した空気には水分が含まれています。たとえば、1分間に1200リットルの空気を送り出すコンプレッサーの場合、1日あたり約24リットルもの水を吸い込むと言われています。コンプレッサーは空気を圧縮できても、水分は圧縮できないので、空気を1/8を圧縮すると、水分の密度は通常の8倍となるのです。こうした水分を含んだまま圧縮空気を利用してしまうと、配管内や工具、機械設備に水分が溜まり、劣化や故障を促進させる原因にもなってしまいます。
エアドライヤは、設備のトラブルを未然に防ぐための機器ともいえます。
エアドライヤのタイプは?仕組みは?
コンプレッサーによって圧縮された空気を乾燥させる代表的な方法が、冷凍式と乾燥剤ヒートレス式です。冷凍式はさらに水冷式と空冷式に分けられます。それぞれ詳細を解説していきます。
冷凍式ドライヤ
冷凍式ドライヤとは、圧縮空気を冷却させて凝縮水を生み出すことで、空気中の水分を取り除くドライヤです。圧縮空気は低温になると、凝縮水が発生するので、この段階で水をプロセスの外に排出できるようになります。その後、空気を再加熱することで、圧縮空気は使用する機器にやさしい乾燥した圧縮空気へと生まれ変わるのです。一般的な冷凍式ドライヤの場合、小型冷蔵庫を使用して圧縮空気を約10℃程度まで冷却します。
乾燥剤ヒートレス式ドライヤ
乾燥剤ヒートレス式ドライヤとは、乾燥剤を使用して圧縮空気から水分を除去するドライヤです。ドライヤから出る熱風を乾燥剤に吹き付けて供給することで、圧縮空気内の水分を乾燥剤の表面に付着させます。乾燥剤ヒートレス式ドライヤだと、圧力下露点を-20℃~-40℃(0.69MPaだと大気圧露点は-41.5℃~58.0℃)の範囲の超乾燥エアーを供給することが可能です。
加熱源を必要とせずコンパクトにできるメリットがある一方で、エアのロスが大きく省エネには向いていないというデメリットがあります。
エアドライヤを選ぶときのポイント
エアドライヤを選定する際のポイントは、以下3つです。
- ● 使用環境で許容される圧力下露点
- ● 容量と最大圧力
- ● 経済性
使用環境で許容される圧力下露点
冷凍式エアドライヤだと、圧力下露点は10℃程度(0.69MPaだと大気圧露点は-17.3℃)の範囲となります。これは、空気の温度が10℃を大きく下回らない限りは、安全に利用できることを意味します。
さらに低い露点、たとえば圧縮空気の配管が屋外にある場合や、非常に乾燥した空気が必要な特殊な用途の場合に用いるのが乾燥剤ヒートレス式ドライヤです。乾燥剤ヒートレス式ドライヤだと、圧力下露点を-20℃~-40℃(0.69MPaだと大気圧露点は-41.5℃~58.0℃)の範囲でも使用可能です。
容量と最大圧力
エアドライヤを購入する際には、コンプレッサーの容量と最大圧力にも留意しましょう。エアドライヤは、お使いのコンプレッサーに合わせたスペックにする必要があります。
経済性
経済性の点では、使用エネルギーの少ない冷凍式ドライヤの方が、空気のロスが大きくなってしまう乾燥剤ヒートレス式ドライヤに比べて経済的です。機器のコストとしては、隠れたコストが発生しないか?という点も大事です。たとえば、エアドライヤの圧力損失が大きいと、コンプレッサーをより高い圧力で運転させる必要があり、その分だけエネルギー消費が大きくなってしまいます。
A&Cダイレクトでおすすめのエアドライヤ
A&Cダイレクトでは、さまざまな冷凍式エアドライヤを販売しています。ここでは、コンプレッサーのタイプ、出力別におすすめのエアドライヤを一覧にしました。
エアドライヤに入ってくる圧縮空気の温度(入気温度)が50℃よりも高い状態で、 RAXタイプのような標準入気タイプを使用すると、高圧カットが働いてしまい、エアドライヤが停止してしまいます。さらに、末端にドレンが発生して、トラブルにつながる可能性も高まります。
コンプレッサーの吐出し空気温度は吸込温度+10~15℃となり、ほとんどの場合でドライヤへの入気温度は50℃よりも高くなることが多いので、当社では標準入機タイプ(RAXタイプ)ではなく高温入機タイプ(RAXーSEタイプ)をおすすめしております。
周囲温度とは、エアドライヤを設置する周囲の温度のことです。仕様上は2〜40℃ですが、空冷式のエアドライヤは、周囲の空気で熱交換器を冷やすので、なるべく涼しくて風通しのよい場所に設置しましょう。周囲温度が高いと、エアドライヤが停止するなどのトラブルを招く可能性があります。
設置場所がなくて、ボイラー等の近くにコンプレッサーやエアドライヤを設置すると、周囲温度の高さに加えて、ボイラーの粉塵による影響もあり、ドライヤが停止しやすくなります。
標準圧力仕様のコンプレッサーをお使いの場合は、0,98MPaまで対応可能な、RAX-SEシリーズをご使用ください。中圧仕様のコンプレッサーをお使いの場合は、1.57MPaまで対応可能な、RAX-Hシリーズをご使用ください。
コンプレッサー出力 | コンプレッサーのタイプ | ||
標準圧力仕様(~0.98MPa)コンプレッサー | 中圧仕様(~1.57MPa)コンプレッサー | ヘルツフリー | |
0.75~2.2kW | RAX3J-SE-A1
単相100V 単相200V |
RAX3.7J-H-A1 | – |
2.2~3.7kW | RAX4J-SE-A1
単相100V 単相200V |
– | |
3.7~5.5kW | RAX6J-SE-A1
単相100V 単相200V |
RAX7.5J-H-A1 | – |
7.5kW | RAX8J-SE-A1
単相100V 単相200V |
– | |
11kW | RAX11J-SE
三相200V |
RAX15J-H-A2 | – |
15kW | RAX15J-SE
三相200V |
– | |
22kW | RAX22J-SE
三相200V |
– | RAX500A-SE22 |
37kW | RAX37J-SE
三相200V |
– | RAX800A-SE37 |
55kW | RAX55F-SE
三相200V |
– | RAX1200A-SE55 |
75kW | RAX75J-SE
三相200V |
– | RAX1530A-SE75 |
A&Cダイレクトで最適な圧縮空気エアドライヤを選定しましょう
エアドライヤは、圧力下露点、容量、最大圧力などから最適なタイプを選択する必要があります。株式会社A&Cサービスが運営する通販サイト「A&Cダイレクト」では、30種類以上のエアドライヤを取り扱っていて、さまざまなお客様のニーズに対応可能です。エアドライヤ選びでお困りの方は、ぜひ「A&Cダイレクト」のサイトをご覧ください。ご不明な点があれば、「お問い合わせフォーム」または「お電話」にてお問い合わせいただければ、当社のスタッフがすぐに対応いたします。
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