選定ポイント

2023/06/07

歯科用エアコンプレッサーの選び方

歯科医院で活躍する機械設備の1つが、業務用エアコンプレッサーです。エアコンプレッサーには多くの種類があることに加えて、用途に応じた付属品の選定も必要になるので、エアコンプレッサー選びは簡単ではありません。今回は歯科用のエアコンプレッサーについて、選び方を解説していきます。

歯科医院におけるエアコンプレッサーの用途

歯科医院におけるエアコンプレッサーの用途

歯科医院におけるエアコンプレッサーの用途は、大きく以下2つです。

 

  • 診療用器具
  • 歯科技工

 

診療用器具とは、虫歯治療などに使われるドリルのことです。歯科用途のドリルは、歯を削るためにタービンを高速回転させる必要があり、そのタービンを駆動させるのに圧縮空気を利用しています。診療用で用いる圧縮空気は患者様の口腔内に直接入るので、クリーンなエアが必要となります。

 

歯科技工で使われるのは、歯科用エアガン、サンドブラスト、CAD/CAMマシン(詰め物・被せ物などをコンピューター上で設計・製造するシステム)などです。歯科技工に使われるエアコンプレッサーでは、圧縮空気を連続して供給できることが重要で、加えてきれいに製作物が仕上がるようにクリーンで乾燥したエアを供給することが要求されます。

 

歯科医院用エアコンプレッサーの選び方

歯科医院用エアコンプレッサーの選び方 【被写体の人物はストックフォトモデルです。撮影許諾を得ています。(モデルリリース:取得済み)】

歯科医院で使うエアコンプレッサーを選ぶときには、以下のようなポイントに注意する必要があります。

 

  • エアの品質
  • ドライエア
  • 騒音・振動

 

エアの品質

コンプレッサーで空気を圧縮すると、水分、塵、埃などの不純物を含むことがあります。これらの不純物が含まれたままだと、緻密な精度が要求される製作物に悪影響を及ぼしてしまうでしょう。また、患者様の口腔内に直接供給される空気にも高いレベルでの品質が要求されます。

 

エアの品質を高めるためには、圧縮空気にオイルが含まれないオイルフリー式を選択した上で、各種フィルターの装備をおすすめします。

 

ドライエア

圧縮空気には大量のドレンを含みますが、ドレン対策をしないとエアの品質を落とす要因になってしまいます。ドレン対策に有効なのが、エアドライヤを使うことです。ドライヤを使えば、季節ごとの温度や湿度に関係なく、ドライなエアーを供給可能になります。

 

騒音・振動

エアコンプレッサーが動作をする際の騒音にも注意が必要です。エアコンプレッサーの騒音は、院内の作業環境を悪化させるだけでなく、周辺環境にも悪影響を及ぼす可能性があるからです。

 

歯科医院におすすめのエアコンプレッサー3選

 

ここからは、歯科医院にもおすすめのコンプレッサーをご紹介していきます。

 

アネスト岩田:オイルフリーレシプロタンクマウントコンプレッサーTFP15CF-10

アネスト岩田:オイルフリーレシプロタンクマウントコンプレッサーTFP15CF-10

 

製造元 アネスト岩田(株)
メーカー型式 TFP15CF-10
定格出力 1.5kW
制御圧力 0.8~1.0MPa
吐出空気量 160L/min
質量 75kg

 

日々のメンテナンスを軽減したい方、オイルミストや配管の汚れが気になる方にお勧めのモデルです。

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アネスト岩田:オイルフリーレシプロパッケージコンプレッサーCFP15CF-8.5D

アネスト岩田:オイルフリーレシプロパッケージコンプレッサーCFP15CF-8.5D

 

製造元 アネスト岩田(株)
メーカー型式 CFP15CF-8.5D
定格出力 1.5kW
制御圧力 0.7~0.85MPa
吐出空気量 160L/min
質量 110kg

 

オイル交換の手間がなく、パワフルでクリーンなエアーを供給可能できる。歯科医療器にも最適なモデルです。

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アネスト岩田:オイルフリースクロールコンプレッサーSLP-15EFD

アネスト岩田:オイルフリースクロールコンプレッサーSLP-15EFD

 

製造元 アネスト岩田(株)
メーカー型式 SLP-15EFD
定格出力 1.5kW
制御圧力 0.65~0.8MPa
吐出空気量 170L/min
質量 116kg

 

ドライヤ一体型の静音コンプレッサーの定番モデルです。設置スペースを考慮したコンパクトなデザインも魅力です。クリーンエア性能、静音性能は他の追従を許しません。

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歯科医院向けにクリーンなエアを実現する付属品

 

歯科医院向けにクリーンなエアを実現するためには、エアコンプレッサーと一緒に使う付属品も重要です。歯科医院で活躍する主な付属品は以下3つです。

 

  • 除菌フィルター
  • ドレントラップ
  • エアドライヤ

 

 除菌フィルター

除菌フィルターとは、フィルタを通すことで空気の最近を除去するものです。エアコンプレッサーの圧縮空気の中には、目に見えない水分、油分、塵埃、細菌、カビ、微粒子、臭気などが含まれています。これらは患者様や製作物に影響を及ぼすので、最大限除去する必要があるのです。

 

除菌フィルターを利用すれば、これらの不純物を除去してクリーンなエアを供給できます。除去フィルターは、コンプレッサー本体とは別で設置するので、今使っているコンプレッサーに後付することも可能です。

 

除菌フィルターのおすすめは、以下2つのモデルです。いずれも最高使用圧力1 MPaまで使用可能で、高性能ろ過エレメントを採用。除菌性能は業界一の LRV≧8を誇っています。

 

フクハラAIRX M型(小型)フィルターシリーズGM350BF-M2-2 フクハラAIRX M型(小型)フィルターシリーズGM350BPF-M2-2
フクハラAIRX M型(小型)フィルターシリーズGM350BF-M2-2

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フクハラAIRX M型(小型)フィルターシリーズGM350BPF-M2-2

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ドレントラップ

ドレンをきちんと排出しないと、

  • 空気タンクのサビ、腐食してしまう
  • エアーにドレンが混ざる

など、コンプレッサーの故障やトラブルの原因に繋がります。また、お使いになる機械や工具からもドレンが出てきてしまいます。ですので、作業終了時には、手動で必ずドレンを排出して下さい。手動でドレンを排出するのは面倒・・・という方には「ドレントラップ」がオススメです。

 

空気タンクに含まれるドレンは手動でも排出可能ですが、自動でドレンを排出したいという方にはドレントラップの利用がおすすめです。

 

ドレントラップのおすすめは、以下2つのモデルです。

 

フクハラ電子トラップⅡUPII-1C フクハラ電子トラップⅡUPII-2C
フクハラ電子トラップⅡUPII-1C

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フクハラ電子トラップⅡUPII-2C

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エアドライヤ

ドレン対策にはエアドライヤが最も有効です。エアドライヤとは、圧縮空気を乾燥させるための機器です。たとえば、冷凍式ドライヤを用いると、圧縮空気を低温にして強制的に結露させられるので、水を圧縮空気のプロセスの外に排出できるようになります。その後、空気を再加熱することで、水蒸気を含んだ圧縮空気が乾燥した圧縮空気へと生まれ変わります。

 

エアドライヤのおすすめは、以下2つのモデルです。

 

オリオン機械高温入気温度モデルRAX3J-SE-A1 オリオン機械高温入気温度モデルRAX3J-SE-A2
オリオン機械高温入気温度モデルRAX3J-SE-A1

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オリオン機械高温入気温度モデルRAX3J-SE-A2

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まとめ

歯科診療や歯科技工でエアコンプレッサーを選定する際には、用途に適したエア品質を保ち、可能な限りドライなエアを実現することが重要です。また、院内環境や近隣への影響も考慮すると騒音も重要な要素となります。株式会社A&Cサービスでは、歯科医院にもおすすめできるエアコンプレッサーを多数取り揃えています。「歯科医院に適したエアコンプレッサーを探したい」という方は、A&Cダイレクトまでお問い合わせください。エアコンプレッサーのプロがお客様にとって最適なご提案をいたします。

 

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