エアコンプレッサーのレギュレーターとは?仕組み・選定方法を解説

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2024/02/06

エアコンプレッサーのレギュレーターとは?仕組み・選定方法を解説

エアコンプレッサーとともによく使われる機器のひとつとして、レギュレーターがあります。
 
今回は、エアコンプレッサーのレギュレーターについてより深く理解したい方、特定の用途に最適なレギュレーターを選びたい方、エアコンプレッサーシステムの知識を広げたい方に向けて、エアコンプレッサー用レギュレーターの基本概念、構造、選定方法について詳しく解説していきます。

 

レギュレーターとは?

レギュレーターとは?

 

エアコンプレッサーに使われるレギュレーターとは、入力される高圧の圧縮空気を各種エアツールや機器が対応できる安全な圧力レベルまで効果的に減圧する機器のことです。
 
たとえば、エアコンプレッサーから供給される圧力が0.7MPaで、実際に使う機器では0.5MPaの圧力が必要な場合を考えてみましょう。もし、圧力調整なしで直接高圧のエアーを供給すると、エアツールや機器に過大な負荷がかかり、故障や損傷の原因となってしまいます。
 
しかし、レギュレーターを使って0.5MPaまで低減することで、作業に適した圧縮空気を供給できるようになるのです。
 
レギュレーターは、圧力調整以外にも脈動を抑え、供給される空気の流れを安定させる役割も担います。これにより、エアツールや機器の性能が最大限に引き出されると同時に、長期間にわたる耐久性も確保できるようになります。

このように、レギュレーターには、単に圧力を下げるだけでなく、作業の効率化と機器の保護にも役立つのです。

 

レギュレーターの構造・仕組み

レギュレーターの構造・仕組み

 

レギュレーターの核となる部品は調整バネとダイヤフラムです。調整バネとダイヤフラムは連動して働き、コンプレッサーからの圧縮空気の流量と圧力を適切に調整しています。圧縮空気はレギュレーターの入口から流入して、ダイヤフラムを介して出口に向かいます。
 
この過程で、バネの張力によってダイヤフラムが圧縮空気に対抗して出口側の圧力を調整します。つまり、ダイヤフラムが適切な圧力で圧縮空気を押し返さすことで、使用される空気の圧力がレギュレーターの設定値と一致するように調整しているのです。
 
加えて、多くのレギュレーターにはリリーフ機能が備わっています。リリーフ機能があることで、万が一出力側の圧力が設定値を超えた場合でも、余分な圧力が自動的にリリースされて、レギュレーターの下流にある機器の安全性を保てるようになっています。

 

レギュレーターの選定方法

レギュレーターの構造・仕組み

 

レギュレーターによって最適な性能と効率を得るためには、いくつか重要な要素を検討する必要があります。

ここでは、特に重要となる以下5つのポイントについて解説していきます。

  • 吐出空気量と圧力
  • 配管のサイズ
  • 圧力範囲
  • 圧力計の有無
  • サイズや設置方法

 

吐出空気量と圧力

第一に、必要となる空気の吐出量と圧力を正確に把握することが重要です。たとえば特定のエアツールが300L/minの空気を必要とする場合、この流量に対応できるサイズのレギュレーターを選ぶ必要があります。また、最大圧力が0.8MPaである場合、少なくともこの圧力に耐えうるレギュレーターを選ぶ必要があります。

 

配管のサイズ

次に、配管のサイズに注意を払いましょう。通常、レギュレーターには入口と出口に異なるサイズのネジが設けられていることもあります。使用する配管のサイズに合わせて適切なサイズを選定しましょう。

 

圧力範囲

3つめに圧力範囲も重要な選定基準となります。市販されているレギュレーターは、一般に0.1MPaから1.0MPaまでの範囲で圧力を調整できるものが多いですが、特定の用途にはもっと狭い範囲の圧力調整が必要な場合もあります。

 

圧力計の有無

圧力計の有無や種類(アナログ式かデジタル式か)も選定に影響します。例えば、より高精度な圧力モニタリングが必要な場合は、より詳細な情報を提供するデジタル圧力計を備えたレギュレーターが適している可能性があります。

 

サイズや設置方法

設置に際しては、レギュレーター本体のサイズと設置方法も重要となります。狭いスペースに設置する場合は、コンパクトな設計のレギュレーターが必要になりますし、場所によっては壁掛けブラケットを使用することが望ましいケースもあります。

 

レギュレーターの種類

レギュレーターの種類

 

レギュレーターはその用途に応じて多様な形状と機能を持っています。具体的な例を挙げてみましょう。

 

フィルタレギュレーター

フィルタレギュレーターとは、エアフィルターとレギュレーターの機能を一体化したものです。フィルターレギュレーターは、空気中の不純物を取り除きながら圧力の調整が可能で、一般的にエアツールの寿命を延ばし、パフォーマンスを向上させるために使用されます。

 

精密レギュレーター

精密レギュレーターとは、非常に繊細な圧力調整が可能となるレギュレーターです。数kPa(キロパスカル)の微小な調整が求められる精密な用途に適しており、たとえば精密機械の製造や実験室などで使用されます。

 

リバースレギュレーター

リバースレギュレーターとは、逆方向へのエアフローに対応できるレギュレーターで、特定の産業用途や特殊な機械設計において重要な役割を果たします。

 

真空レギュレーター

真空レギュレーターとは、真空圧力を調整するために使用されます。科学的研究や産業プロセスにおいて、真空環境を維持する必要がある場合に適しています。

 

レギュレーターのことなら「A&Cダイレクト」にお問い合わせください!

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エアコンプレッサーで使うレギュレーターにはさまざまな種類があるので、用途にあわせて最適なものを選ぶようにしましょう。

なお、エアコンプレッサーの専門通販サイト「A&Cダイレクト」では、複数のレギュレーターを取り扱っています。「レギュレーターを選びたいけど、最適なものがわからない!」とお悩みのお客様は「A&Cダイレクト」までご連絡ください。

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